今回はdesperado18さんとの対局から。
私が先手番で相掛かりに。浮き飛車からヒネリ飛車もありましたが、飛車は2八に引いて戦うことにしました。第1図は後手が飛車先の歩を交換して△8二飛と深く引いたところ。
これは比較的珍しい手で、先手が引き飛車の場合は棒銀を牽制するために飛車は△8四飛と浮いて構えるのが殆どです。私は当然▲3八銀から棒銀を狙うことに。以下△3四歩▲2七銀△4二銀▲3六銀△3三銀▲2五銀△3一角で▲2四歩からの銀交換がほぼ約束されました(第2図)。
途中の△4二銀では△3三角~△2二銀と棒銀に備えるのが定跡です。もちろん本譜の順で優劣云々という話ではないですが、先手の言い分が一方的に通る形なので後手としては余り面白くないかも知れません。
放送が延期されていたNHK杯決勝は、
山﨑六段が
羽生四冠を破り初優勝。中盤は先手が指しやすいのではと思われましたが、△3九銀からの手作りが見事でした。実は結果自体は一ヶ月以上も前に分かっていたことなのですが、それでも山﨑六段の優勝は感慨深いものがあります。間もなく始まる朝日オープンで番勝負を繰り広げる両者だけに、ファンにとっては良い構図が出来たのではないでしょうか。